ホーム > 講師によるお役立ち情報 > 確定拠出年金が登場した理由(2)

コラム

確定拠出年金が登場した理由(2)

前回はアメリカにおける企業年金制度のあらましをご紹介しましたが、結果的に、財政の維持が困難となり、企業倒産などに伴い従業員の退職後の生活の保障も維持されない、ということが起きました。

ご周知の通り、日本の企業年金制度も疲弊が激しく、特に厚生年金基金は解散が相次ぎ問題となっています。
中小企業に導入されていた適格退職年金も、導入当初5~6%を目安としていたものの、結果として超低金利時代に突入し、制度そのものが維持できなくなり、平成24年までに制度を導入している企業は廃止若しくは他制度に移管しなければならなくなりました。

 
【企業が将来の退職金を約束できなくなった】

 

つまり、企業が従業員の老後までも保障することが約束できなくなってしまったのです。
現在も、いくつかの大企業が企業年金減額で労使間で問題となっています。

企業で導入される確定拠出年金は、「自己責任の企業年金」です。
企業は毎月掛金を拠出するのみで、将来の給付額を約束する義務がありません。

従業員自らが運用商品を選び、運用の指図を行い、結果が自分の退職金と直結することになります。
当然、従業員自身に「投資の知識」が求められることとなります。

 
【大半が「元本保証型商品」を選択しているという実態】

 

これまで日本人は「自分で資産を運用する」という文化が欧米と比べると少なかった(考える必要性が少なかった)ため、投資に不慣れであるという現状があり、多くの資産が元本保証型の超低金利商品で積み立てている、という実態があります。

当然1%にも満たない固定金利商品で資産を形成していれば、これまでの日本の退職金制度として受け取ってきた金額とはかけ離れたものとなります。

企業としても従業員の投資教育にコストをかけるわけにもいかず、投資教育は行き届いていないのが現状です。

この「投資教育」という問題に取り組まない限り、「貯蓄から投資へ」という流れも生まれず、また確定拠出年金のよさも活かされない、ということになっていきます。

今後も確実に加入者が増えると予想されます。
高齢社会を担う制度である以上、企業側にも責任が問われてきています。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.asset-seminar.com/mt/mt-tb.cgi/63